新しいことを学ぶに当たって、是非オススメしたいのがMOOCです。
私は常に何らかのMOOCの講座を受けており、朝起きて出社するまでの時間や、通勤電車の中でタブレットを使って受講しています(この記事を作成した当時は通勤していましたが、もう完全在宅勤務になり普通に出社前に家で勉強しています)。
その中でも、初めてMOOCで受けた講座が、米スタンフォード大学の教授でGoogle Brainを立ち上げたAndrew Ng先生による「Deep Learning」でした。

何と言っても以下の点が素晴らしいです。
- クオリティが非常に高く、わかりやすいので無理なく続けられる
- 適度に難しい課題が出され、それをこなすことで理論だけでなくプログラムレベルで理解することができる
- 価格もリーズナブル
講座は以下の5つで構成されています。
- ニューラルネットワークとディープラーニング
- Improving Deep Neural Networks: Hyperparameter tuning, Regularization and Optimization
- Structuring Machine Learning Projects
- Convolutional Neural Networks
- Sequence Models
まず、『ニューラルネットワークとディープラーニング』で自然言語処理、画像認識などに共通して必要な事項を学びます。
そして、2つ目は『Improving Deep Neural Networks: Hyperparameter tuning, Regularization and Optimization』です。
BiasとVarianceのトレードオフやドロップアウト、正則化といった重要な概念、そして初期値の設定の問題やAdamやRMSproptといったパラメータの更新方法など、実際に実務でモデルを学習するにあたって必要な知識が網羅されています。
そして、侮ってはいけないのが、3つ目の『Structuring Machine Learning Projects』です。
現場で起こっている状況を見て、学習データの精度を上げるべきか、テストデータの精度を上げるべきかなどについて、理論的な側面だけでなく、実務家がどうやってチューニングしているか、Ng先生が実務でどのようにチューニングしてきたかなど、実務的な観点で説明されています。
私も実務家として本当に参考になりました。
そのあとは、『Convolutional Neural Networks』で画像認識やYoloアルゴリズムを使った物体検知などを説明しています。
AlexNetやResNetの説明は非常に分かりやすいです。
最後に『Sequence Model』でGRUやLSTMといったRNNや、Attentionメカニズムについての説明があります。
もちろんBag-of-wordsやWord2Vec、Beam Searchなどの解説もあり、役に立つ内容満載です。
どれも素晴らしく、短期間で重要な知識をしっかりと習得できる内容になっていますので、これからdeep learningを学びたい、あるいは本である程度学んだけどもう少し理解度をあげたいという方に最適だと思います。
この講座を一通り受けて(時間が無い方は受けたい講座だけでもいいと思います)、課題もこなすと、ある程度の学術論文も読めるようになっていると思います。
受講料は月5000円程度かかりますが、ディープラーニングの基本から画像処理、自然言語処理などの本を買うだけでも1万円近くかかりそうですし、何と言っても無理なく学べて、しかも基礎からしっかりと理解できると考えると、自分で本を買って独習するよりも、コスパはかなり高いと思います。
それ以外のMOOCとして、Udemyも便利です。
Udemyは日本語のコースも多いので、英語では理解しにくいという方にはいいと思います。
以下の投稿では、Udemyの講座『自然言語処理とチャットボット:AIによる文章生成と会話エンジン開発』についてレビューしています。
基礎を学ぶには非常に良い講座だと思いますので、セールのタイミングを見ながら受講していただければと思います。
ということで、 ディープラーニング を基礎からしっかりと学びたいという方は、一度受講してみるといいと思います。
自然言語処理をしっかりと理解したいけど、どうすればいいのだろう?という方は、できるだけ短時間でしっかりと自然言語処理の基礎を理解するためのオススメ方法をこちらの記事にまとめていますので、ご覧いただければ幸いです。
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